平成29年9月1日作成

秋野菜栽培のポイント

(担当)全農埼玉県本部 営農支援課

秋野菜の栽培は、気象変動の大きな時期ですので、台風や長雨、そして病害虫対策等、適切な栽培管理が重要です。

栽培のポイントを把握して、品質良好な野菜を生産しましよう。

1  土つくり

作物の生育には土壌の性質が影響します。

沖積土壌は、硬く根菜類は肥大しにくいですが、ネギや果菜類では高い生産量を維持したり冬場の生育も良好な、保肥力の高い土壌です。火山灰土壌は、根菜類や葉菜類に適していますが、地力の弱い面を持っています。これらの問題点を改善するために土つくりが重要です。

沖積土壌では、弾丸暗渠や耕盤の破砕を実施することにより透水性を良くするとともに、堆肥を施用して土壌を膨軟にすることが効果的です。火山灰土壌では、リン酸固定の改善や保肥力向上のため、土壌改良資材や有機質資材の投入が大切です。

堆厩肥(牛糞、豚プン、鶏糞等の家畜糞堆肥)の施用により地力を高めることが重要ですが、リン酸や加里などの過剰施用も見られるので、予め土壌診断を実施し、環境保全にも配慮した適正な施肥を行いましょう。

2  種子まき・育苗

秋冬野菜では、低温、短日に向かう気候であることから、播種適期が狭いので適期を失わないよう注意しましょう。

育苗時期は高温・乾燥から長雨の時期にもなりますので、移植を必要とする野菜の育苗では天候に影響されにくい育苗トレイを使用するのも効果的です。

ハスモンヨトウやハイマダラノメイガなどの害虫が発生しやすい条件ですので、寒冷紗被覆を行うなどの耕種的な防除と農薬による防除を組み合わせることが重要です。
ダイコン・カブなどは、キスジノミハムシなどの被害を防ぐため播種時の粒剤施用が効果的です。

農薬の使用にあたっては、ラベルを確認するなど登録を再確認してください。

3  主な秋野菜の栽培のポイント

作物名 播種・植付時期
(月旬)
留意点
キャベツ 7上~ 9中 年内どりでは葉の柔らかい品種、冬どりでは耐寒性の品種を選ぶ。
肥大期に乾燥するとカルシウム欠乏がでやすいので注意。
ブロッコリー 7中~ 8中 極端な早まきを避け、高温に強い品種を選定する。
ハイマダラノメイガの防除は特に注意する。
ハクサイ 8中~ 9上 無仮植育苗で育苗日数35日前後の本葉5~6枚のやや若苗を定植。
ネギ 9中~10上 早まきはネギ坊主が出て生育が遅れるので注意。
タマネギ 9上~ 9中 早播きは抽苔するので適期に播種する。
コマツナ 9上~10中 寒冷紗やべた掛け資材のトンネル栽培で、コナガ等の被害を防ぐ。
ホウレンソウ 9中~10中 酸性土壌を嫌うので酸度矯正(ph6.5~7.0)を行う。
早まきではウィルス病に注意する。
チンゲンサイ 8上~ 9下 高温期の栽培では節間伸長の少ない品種を選ぶ。
シュンギク 8上~ 9中 9月中旬播きまでは露地、以降10月下旬播きまではトンネル栽培。
レタス 8上~10中 高温期の播種は、低温で催芽処理してから播種する。
エンドウ 10下~11上 特に連作を嫌うので連作しない。
ソラマメ 10上~11上 直播栽培も可能。4月上旬に株当たり8~10本に整枝する。
イチゴ 9上~10中 良質な苗づくりと適期定植が重要。
うどんこ病や炭そ病の発生に注意する。
ダイコン 8中~ 9中 ウィルス病の対策にはシルバーストライプマルチが有効。
ニンジン 7下~ 8上 播種前の土壌水分を十分に確保してから行う。
カブ 7下~10下 播種後はべたがけ資材で被覆し、発芽・生育を均一にする。
キスジノミハムシの防除を行う。
ゴボウ 9中~10上 早播きは抽苔するので注意する。
ジャガイモ 8下~ 9上 生育期間が短いので、植え付けなど、適期作業を行う。
高温期で種イモが腐敗しやすいので傷や排水に注意。