平成29年1月12日作成

麦類

(担当)JA全農さいたま 営農支援課

1 麦類の生育状況

(1)気象経過

熊谷地方気象台の12月の平均気温は7.3℃で平年平均気温6.3℃に比べおおよそ116%高く推移しました。同じく11月の降水量は35.5mm(平年比60%)12月は26mm(同84%)と平年に比べ少ない降水量でした。

11月、12月、1月の旬毎の平均気温(熊谷地方気象台)
単位 ℃・%

月・旬 11月上旬 中旬 下旬 12月上旬 中旬 下旬 1月上旬
平年 13.3 11.1 9.3 7.8 6.2 5.2 4.2
16~17年 11.6 11.5 8.3 8.8 9.1 6.5 5.6
平年比% 87 104 89 113 147 125 133
(2)麦類の生育状況

適期に播種されたビール麦などの大麦類は生育が進み分げつも多く発生しています。
また、降雨により播種が12月初旬に遅れた小麦も気温に恵まれ、年内の出芽が確保されました。

上記の写真はビール麦の生育状況(28年12月末)です。
葉齢は4~5葉期で分げつも始まり順調な生育となっています。

2 今後の管理

気象庁発表による、関東甲信地方の向こう1か月の天候の見通し(1/7~2/6)では気温は平年並みまたは低い確率とも40%、降水量は平年並みまたは多い確率とも40%です。第2週目の気温は低い確率が50%、3,4週は低い確率が30%となっています。

このことから第2週は低温により生育はやや遅れるものの、第3~4週では麦類の生育は引き続き順調に進むものと予想されますので下記に留意し適切な管理を実施してください。

気象庁地球環境・海洋部 発表

(1)麦踏

平年に比べ気温は高めに推移すると予報されていますが、周期的に来襲する寒波による土の凍結や霜柱による根の浮き上がり心配されます。また、高めの気温により分げつが更に増加することも考えられます。このため耐寒性の向上と分げつを揃える意味から必ず麦踏みを行いましょう。1月の中~下旬にかけ麦踏を実施しましょう。

(2)雑草防除

播種後適度な降雨と温暖な気温により12月下旬にはスズメノテッポウの発生が見られるほ場がありました。今後も温暖で降水量も平年並み~やや多いと予測されています。除草剤の抑草期間を過ぎたほ場では下層からの雑草出芽が懸念されます。1月も下旬を過ぎれば確実に雑草が発生し始めます。雑草の種類と葉令を確認し、草種に適合した薬剤を適期に処理し、雑草害を無くしましょう。その際は対象雑草に適した除草剤を選ぶことと、その薬剤の散布適期(雑草の葉齢等)、散布量を良く確認し確実な効果が得られるようにしてください。

例1 小麦ほ場でのスズメノテッポウ、ハ-モニ-75DF水和剤 スズメノテッポウ5 葉期までに薬量5~10gを100リットルの水に溶かし散布(10aあたり)。

例2 小麦ほ場でのイネ科雑草を除く一年草を対象にしたバサグラン液剤は、雑草3~6葉期の間に薬量100~200ミリリットルを水70~100リットルに溶かし散布する。(10aあたり)ただし、収穫45日前までに1回のみの使用。
※ラベルで使用基準を確認してから適正に使用しましょう

土壌処理剤無散布ほ場でのスズメノテッポウ発生(1月上旬)

今月の麦づくりより

(3)排水路(溝)の整備作業・良品質麦生産のために

近年、3月から4月に大雨の降ることが多いため、土の乾いている1月から2月に排水路を整備することが大切です。降った雨水がスムーズに排水路に落ちなければなりません。高低差を良く確認し、問題があればすみやかに補修を行ってください。

ビ-ル麦、小麦についても、醸造適性、製粉・加工適正に優れた充実の良い麦を生産しなければなりません。そのため以下を参考に必ず排水対策を行い、根の健全をはかり生育の後期凋落を防止し充実した良品質麦生産を達成しましょう。