平成28年8月5日作成

水稲

(担当)JA全農さいたま 営農支援課


ヤンマー密苗麦あと移植水稲調査風景(28.7.29)

1 水稲の気象経過と生育状況

(1)気象経過

7月の平均気温は25.5℃で平年(25.3℃)とほぼ同じ101%で推移しました。降水量は62.5mmで平年161.6mmの39%と半分以下の降水量でした。反面、梅雨明けのの遅れにより日照時間は約135時間と平年並でした。

5~7月の平均気温・降水量(熊谷地方気象台)

月・旬 5月上旬 6月 7月上旬 中旬 下旬 7月
気温℃ 20.1 22.7 25.6 26.3 24.8 25.5
平年比% 110 106 107 104 93 101
27年比% 95 101 118 94 83 96
降水量mm 51 121 33.5 25 62.5
平年比% 46 83 0.7 61 55 39
日照時間 206.4 151.6 43.7 52.3 38.9 134.9
平年比% 113 121 118 127 66 99
(2)生育状況

 4月下旬~5月初旬植のコシヒカリでは平年に比べ4~6日出穂が早まりました。
早植ではやや早く、普通期栽培では7月中旬以降の曇雨天により平年並みの生育となっています。(埼玉県農林研究センター情報)

ア、早期栽培
 5月上旬植の水稲では平年に比べ生育が5日前後早く、7月の20日前後には出穂期を迎えました。出穂後15日前後であり開花も終了し、デンプン転流の最盛期である傾穂期となっています。

イ、早植栽培
 生育の初期から気温が高く、早期栽培同様に生育量が多く、かつ進んだ生育でしたが中干し以降の気温が平年並みであったことから幼穂形成期以降の生育はほぼ平年並みに推移しています。

ウ、普通期栽培
 田植後の気温、日照とも十分であり、分げつも平年並みに確保されています。現在中干し終了~幼穂形成期に入っています。

2 今後の管理

(1)水管理

 本年の降雪量及び年明け後の降水量は極めて少なく、そのため利根川水系、荒川水系の関係ダムの貯水量は極めて少なくなっています。水稲の管理後半については過度な深水や常時湛水ではなく、間断灌水及び浅水管理により、根の健全化を図り、登熟向上に努めましょう。

ア、早期栽培
高温による白未熟粒の発生を抑制するために、玄米の充実がほぼ決定される出穂後25~30間は間断灌水を行います。極端な田の乾きにはしない。常に湿潤状態を維持します。

イ、早植栽培・普通期栽培
 穂ばらみ期から出穂・開花の期間は浅水管理を行い、開花期以降は上記早期栽培の水管理と同様に管理してください。

ウ、麦後栽培
 現在、中干しもそろそろ終了し、キヌヒカリでは幼穂形成期に入っています。根の健全化を図る上で間断灌水を行いましょう。穂ばらみ期以降は上記普通期栽培を参考に水管理を実施してください。

(2)穂肥

ア、早植栽培
 止め葉がほぼ抽出した穂ばらみ期での葉色が葉色板で4以下の場合は窒素成分で2kg程度を追加施用します。

イ、普通栽培・麦後栽培
高温期の8月中下旬に出穂期を迎えます。すでに穂肥を行ったほ場でも穂ばらみ期での葉色が葉色板で4以下の場合は窒素成分で2kg程度を追加施用し、乳白米などの発生を防いでください。

田植日 穂肥施用時期 出穂期予定時期 収穫時期の目安
5月20日 7月21日~7月22日 8月12日~8月14日 9月17日~9月30日
5月25日 7月23日~7月24日 8月14日~8月16日 9月21日~10月5日
6月1日 7月24日~7月25日 8月16日~8月18日 9月24日~10月10日
6月5日 7月25日~7月26日 8月18日~8月20日 9月29日~10月15日
6月10日 7月26日~7月27日 8月20日~8月21日 10月2日~10月18日
6月15日 7月28日~7月29日 8月22日~8月23日 10月5日~10月20日
6月20日 7月30日~7月31日 8月24日~8月25日 10月7日~10月22日

※出穂期は気象条件によって予定日から2日程度前後することがある。

※収穫期間のめやすは気象条件等によって1週間程度前後することがある。

(3)病害虫防除

 平成28年7月 県中央部地域

ア、いもち病
 本病害は、気温25~28℃で湿度の高い日が続くと発生します。雨が多く日照不足時や窒素過多によりイネが軟弱になると抵抗力が弱められ感染し易くなります。今年は県内各地で発生がみられ、穂への感染が懸念されます。薬剤での防除効果は高いですが、各薬剤の散布時期、特に収穫前日数を確認の上薬剤防除を行ってください。

いもち病の防除薬剤例(本田防除)

薬剤名 系統 FRACコード 使用時期 使用回数
フジワンパック ジチオラン類 6 葉いもちに対しては初発7~10日前
穂いもちに対しては出穂10~30日前
但し、収穫14日前まで
2
オリゼメートパック ベンゾイソチアゾール P2 収穫14日前まで 2

(使用基準は平成28年6月24日現在)