平成28年1月12日作成

麦類

(担当)JA全農さいたま 営農支援課

1 麦類の生育状況

(1)気象経過

関東甲信地方の1か月予報(12月12日から1月11日)で予測されたとおり旬平均気温は平年比ではおおよそ150%高く推移しました。このため適期に播種されたビール麦などの大麦類は生育が進み分げつも多く発生しています。また、降雨により播種が遅れた小麦も気温に恵まれ、平年並みの生育となっております。

11月、12月、1月の旬毎の平均気温(熊谷地方気象台)  単位 ℃

月・旬 11月上旬 中旬 下旬 12月上旬 中旬 下旬 1月上旬
平年 13.3 11.1 9.3 7.8 6.2 5.2 4.2
14年 14.9 10.7 11.5 6.7 4.7 4.7 4.3
15年 14.4 14.6 10.6 8.6 9.4 6.9 6.8
15年
平年比%
108 132 114 110 152 133 162
(2)麦類の生育

ア、平成15年11月7日播種のビール麦   1月9日(播種後63日)

イ、平成14年11月10日播種のビール麦   1月11日(播種後62日)

ウ、平成15年11月23日播種の小麦   1月9日(播種後47日)

エ、平成14年11月20日播種の小麦   1月11日(播種後52日)

写真撮影地・熊谷市

2 今後の管理

気象庁発表による、関東甲信地方の向こう1か月の天候の見通し(1/9~2/8)では気温は高く、降水量は平年並みか多く、日照時間は平年並みか少ないと見通しています。このことから麦類の生育は引き続き早く進むものと予想されますので下記に留意し適切な管理を実施してください。

(1)麦踏

平年に比べ気温は高めに推移すると予報されていますが、周期的に来襲する寒波による土の凍結や霜柱による根の浮き上がり心配されます。また、高めの気温により分げつが更に増加することも考えられます。このため耐寒性の向上と分げつを揃える意味から必ず麦踏みを行いましょう。1月の麦踏は10~15日毎に2回を目標にしましょう。

麦踏(鎮圧)前の表土
麦踏後の表土
(2)雑草防除

播種後適度な降雨と温暖な気温により12月に入るとスズメノテッポウを主に雑草の発生が目立ちました。今後も温暖で降水量もやや多いと予測されています。除草剤の抑草期間を過ぎたほ場では下層からの雑草出芽が懸念されます。1月も下旬を過ぎれば確実に雑草が発生し始めます。雑草の種類と葉令を確認し、草種に適合した薬剤を適期に処理し、雑草害を無くしましょう。

その際は対象雑草に適した除草剤を選ぶことと、その薬剤の散布適期(雑草の葉齢等)、散布量を良く確認し確実な効果が得られるようにしてください。

例1 小麦ほ場でのスズメノテッポウ、ハ-モニ-75DF水和剤 スズメノテッポウ5葉期までに薬量5~10gを100リットルの水に溶かし散布(10aあたり)。

例2 小麦ほ場でのイネ科雑草を除く一年草を対象にしたバサグラン液剤は、雑草3~6葉期の間に薬量100~200ミリリットルを水70~100リットルに溶かし散布する。(10aあたり)ただし、収穫45日前までに1回のみの使用。
※ラベルで使用基準を確認してから適正に使用しましょう

12月上旬スズメノテッポウ大発生
除草剤散布後(1月上旬)スズメノテッポウ枯死
(3)排水路(溝)の整備作業・良品質麦生産のために

近年、3月から4月に大雨の降ることが多いため、土の乾いている1月から2月に排水路を整備することが大切です。降った雨水がスムーズに排水路に落ちなければなりません、高低差を良く確認し、問題があればすみやかに補修を行ってください。

ビ-ル麦、小麦についても、醸造適性、製粉・加工適正に優れた充実の良い麦を生産をしなければなりません。そのため下図を参考に必ず排水対策を行い、根の健全をはかり生育の後期凋落を防止し充実した良品質麦生産を達成しましょう。