平成27年8月11日作成

早期、早植、普通期、麦あと栽培とも順調かつやや早い生育です。8月は水管理と病害虫の発生に留意し、収量・品質の向上を図りましょう!
特に高温登熟による白未熟粒の発生防止の他、カメムシによる吸汁害と最近問題となっている胴割粒の発生をなくしましょう。

(担当)全農埼玉県本部 営農支援課


JAくまがや管内 飼料米「ゆめあおば」低コスト一発肥料「BBファイト」試験圃生育調査風景(8月7日)

1 水稲の生育状況

県水田農業研究所発表(8月6日)の「水稲の生育概況」によると、生育は概ね良好です。7月の気温はやや高く推移したことにより、生育の進展状況は平年並みからやや早くなっています。早期コシヒカリ(5月1日植)の出穂期は7月22日で平年に比べ5日早い出穂期となっています。早植及び普通期植の彩のかがやき、キヌヒカリの生育は概ね平年並みとなっています。

今年の水稲生育概況(cm、本、対平年比: 水田農研 生育相調査)

品種 移植後日数 草 丈cm 茎 数・本 葉 位(枚) 風乾重・%
コシヒカリ
(5月1日植)
70 82.9 27.1 12.1 118
80 99.9 23.1 13.0 114
出穂期 114 24.8 13.0 114
彩のかがやき
(5月20日植)
50 66.2 25.7 11.0 92
60 79.4 23.4 11.9 91
70 91.1 22.3 13.5 131
キヌヒカリ
(6月25日植)
20 39.7 9.4 7.5 53
30 64.2 17.8 9.6 90

2 今後の管理

気象庁の7月30日発表の1ヶ月予報では、平年と同様晴れの日が多く、平均気温はやや高いと予想されています。このことから、各作型とも生育はやや早まると思われます。様々な気象条件に対応するためには、基本技術の励行が必須です。

(1)水管理
 玄米の充実や白未熟粒の発生防止の観点からも、出穂前後3週間は湛水状態を保ち、早期落水を避けます。落水の目安は出穂後30日頃を目安にしてください。
 但し、過剰な入水や長期間の湛水は根腐れを誘引して、かえって登熟不良を起こしますので注意してください。

(2)病害虫防除
 梅雨期に「葉いもち病」の発生がったほ場では穂いもち病の防除を徹底してください。また、斑点米の原因となるカメムシの飛来が多いほ場では、乳熟期までにほ場を良く観察し防除を徹底します。周辺雑草の刈り取りは出穂後2週間程度行わないようにしカメムシのほ場侵入を極力抑えましょう。
 高温によりツマグロヨコバイの発生が多くなります。出穂後も籾の吸汁害やスス病(黒いカビの発生)による被害を未然に防ぎましょう。特に葉色の濃いほ場の方が発生が多いように見受けられます。

(写真は埼玉の農作物病害虫写真集による)

  斑点米カメムシ成虫と左同被害粒              ツマグロヨコバイ等の排泄物に寄生した黒カビ

※「農薬使用に当たっては、使用時期・散布量などの使用基準」を良く確認し使用してください。

(3)適期刈り取り
 コシヒカリの刈り取り時期は出穂後に数で35~43日、積算温度で950~1,150℃です。刈り遅れにならないようにしましょう。例えば本年7月20日が出穂期のコシヒカリの積算温度は8月10日で660.1℃です。これは950℃の約70%に達しています。今後平年並に推移すると8月21日に950℃に達します。

作期・品種別の収穫適期判定指標
作期 品種名 出穂後日数(日) 登熟積算気温(℃) 滞緑色籾歩合(%)
早期 コシヒカリ 35~43 950~1,150 15~10
早植栽培 キヌヒカリ 40~50 980~1,180 35~15
彩のかがやき 36~46 910~1,110 90~45
彩のみのり 41~50 1,040~1,230 80~50
彩のほほえみ 40~49 1,020~1,210 80~50

3 胴割米の発生を防止しましょう


26年埼玉県産米に多かった胴割米、コシヒカリ等の早場米やモチ「峰のゆきもち」は厳重注意

 ここ数年は高温・高日射時での刈り取り・乾燥・調製により早場米や9月上・中旬刈り取りが行われています。ここで注意していただきたいのは刈り取り遅れと高水分籾の急激乾燥による胴割米の発生です。
 完熟をまたずに、籾水分が20%以下になり、やや帯緑色籾の残った状態での刈り取りと籾水分が20%以上の場合は送風温度30℃以下で、籾水分が20%以下になったら通常の送付風温度にしてください。

4 次ページは昨年掲載した高温時水稲管理のパンフレットです。参考にしてください。

>>参考:暑さに負けない!「彩のかがやき」総仕上げ(PDF:1.8MB)