ふるさと・伝統野菜の復活(Ⅱ) (花芯山東菜編)

 前回、全国的にその地方だけしか食べられない特産野菜や地方品種が見直され、地方ブランドの復活として注目されてきている野菜として「埼玉青ナス」を紹介したが、今回は東京市場入荷量の90%を占めるといわれている「花芯山東菜」を紹介します。
花芯山東菜は県南の越谷市、さいたま市岩槻区、八潮市周辺で特産的に栽培されている半結球白菜です。特長は収穫期になると芯葉部分が花を咲かせたように黄色になります。肉質が柔らかく良質な漬け物ができるので、古くから県内はもちろん、都内の小売店や業務筋からの需要が多い本県特産の野菜です。丁度これから年末にかけてがおいしい旬の時期になります。埼玉県農林総合研究センター園芸研究所で品種の特性調査を行い、その結果が出ていますので、特に代表的な3品種「新あずま」、「EHキング」及び「黄金白菜」について紹介します。

表1 代表的な品種の収穫物の収量・品質 (別ウインドウ表示)
 

品種の特長

「新あずま」:
新あずま

生育日数85〜90日の中晩生種。球重4㎏と大きく尻張りも良好、草姿やや立性で、芯部は黄金色で均整のとれた株になり、葉質柔らかく12月中旬頃出荷の漬け物用山東菜の主力品種。大玉になるとゴマ症が発生しやすい。

「EXキング」:
EXキング

生育日数85〜90日の中晩生種、4〜5㎏の大球で揃いも良く、尻張り良好、芯は黄金色で外葉の緑とバランスが良く、茎の中肋が幅広く厚みもあり、甘味に富み、漬け込み後の食味低下が少ない。ゴマ症、ウイルス病、軟腐病に強いが、尻腐病が発生しやすい。

「黄金白菜」:
黄金白菜

生育日数90日程度の中晩生種、草姿はやや立性で胴張り・尻張りとも良好だが、形にややバラツキがみられる。芯はやや開張し黄金色に良く着色する。漬け物用として甘味・風味に富み、肉質も良く、漬け込み後の食味低下が少ない。
 これら埼玉特産の山東菜は、ふるさと伝統野菜として、なお一層のブランド化を図っていきたい野菜の一つです。